​ブラインドコミュニケーション誕生秘話

こんにちは、初めまして。日本で初めて見えない視覚障がい者の持つ「言葉の力」に着目した、ブラインドコミュニケーション研修を主催しております西村由美と申します。

 

私が、ブラインドコミュニケーション研修を始めようと思ったきっかけは、視覚障がいの娘を出産した事です。

生まれた次の日に「小眼球症候群」「角膜異形成」という10万分の1の確率といわれるほどの、極めて珍しい病名がつき「全盲」と診断されました。

 

今までの人生を振り返ると大学受験、客室乗務員になるなど、努力をして夢を叶える、極めて幸運(?!)な人生を歩んできたことから一転して、人生で初めて生きる希望を失いました。妊娠中の自分を責める日々、落ち込む日々が続き、泣いてばかり・・・気づけば妊娠前の体重にわずか2週間で戻ってしまいました。

 

育児書も全く参考にならず、どうやって子育てをしてよいかも分からない。加えて、視覚に障害がある子供は将来自立ができるのか?考えることは自分の死後ばかり。最も可愛らしい赤ちゃんの頃の子育てのはずが、180度違う出口のない道を歩いている状況でした。

 

なんとかして希望を持ちたい!と、社会で活躍をしている視覚障害の方々と積極的に出会う中で、ある全盲で公立高校の英語教師をしている先生との出会いが私の人生を大きく変えました。家電の話になり、ルンバの便利さの話題になったとき、「ルンバの形を教えて」と先生に尋ねられました。「丸だよ」と私が答えると「丸?ボールみたいな丸?」と聞かれてしまい言葉に戸惑った私に対して、既にルンバの形を知っている視覚障がいの方が「円盤の形」と答え、1発で納得するというやりとりがありました。

 

この瞬間、自分が見ているものと他人が見ているものは違う事実に気づかされました。視覚障がい者であったので、認識の確認ができましたが、見えているもの同士であれば、片方がボール、片方が平面の丸を描いていても、話は進んでいきます。結果的に違うものを描いていることから、職場における「ちゃんと伝えたのに!」「そんな意味だったの?」「ちゃんと聞いてないほうが悪い!」「伝わるように言ってくれなかった」すべてに当てはまると思いました。

 

「同じものを見ていても違う風にみな、感じているのかもしれない」「見ることで分かった気になってしまっているのかもしれない」だからこそ、言葉で伝え合うことが大切なのだ!

 

視覚障がいの方々の存在が、「ことば」について新たな見方を教えてくれた!素晴らしい存在!

 

この時初めて、ブラインドの方々が持つ「言語化力」に気づかされました。

 

もっと勉強したいと、娘が2歳の時に通ったMBA大学院にて、講師の常と運命的な出会いを果たし、ブラインドコミュニケーションの誕生へと至ります。

 

2018年3月に卒業し、何度もチームでプログラムの推敲を重ね、ブラインドコミュケーション研修がスタート致しました。

これからの目標は、ブラインド=何もできないではなく、「ブラインドの方々の持つスキルを活かしたい」と思える社会にすべく、社会変革が起こせるよう、日々精進してまいります。

ブラインドコミュニケーションを通じで、様々な方のお役立ちできれば嬉しいです。

株式会社美キャリア

取締役 西村由美